
「発達障害における集団生活の配慮について」

「集団行動がにがて」「友達とうまく関われない」などの悩みがありませんか。
家庭や通っている教育機関の工夫で、集団生活に入りやすくなります。
【集団生活に適応する為の家庭での配慮】
・生活パターンを決める。
発達障害のある子の中には1日の生活パターンが決まっている方が過ごしやすい子もいます。また、規則正しい生活習慣を身につけさせることが大切です。
起床・就寝・食事の時間を基準にするとリズムが保ちやすいです。字が読める子なら、紙に書いて壁に貼っておくのもいいでしょう。
自閉症スペクトラムがおる子どもの中には、予測できない変化を嫌う子もいます。スケジュール表を作成して見える所に貼っておけば、本人がその都度見に行って次に何をするのかを確認している安心することができます。
字が読めない子でも口頭で説明をするだけで「こんなことがあるんだな」と認識できます。また、イラストで示すことも効果的です。
スケジュールを変更しなければいけない場合には、はやめに告知しいつも通り過ごせないことを伝えましょう。
保育園、幼稚園などでも朝の会で1日の流れを伝えてもらうと気持ちの切り替えができやすくなり安心して過ごせる子もいます。是非、担任の先生に相談してみてください。
【整理整頓の習慣が集団生活でも生きる】
ADHDを持っている子の場合、片付けが苦手、忘れっぽい特性があります。口頭で「片付けなさい」と言ってもなかなか自発的に片付けを始めることができない子が多いです。
最初は、保護者と一緒に片付けをしましょう。手伝ってもらえると取り組みやすくなります。自分である程度取り組めるようになったら、援助の手を少しずつ減らしていき、最終的には、一人で片付けられるようにしていきます。
出したものをどこに片付けていいかわからず、片付けができないケースもあります。物の位置を決めておきそこに絵や文字などのマークをつけておくと良いでしょう。
片付けが身に着くと、集団生活でも自分の物の管理をすることに繋がります。また、片付けの時間になると自然と気持ちの切り替えができるようになってきます。
日頃の習慣付けがとても大切です。
【友だちづきあいのサポート】
自分のおかれた状況を客観的にとらえたり、相手の気持ちを推し量ったりすることが苦手な子が少なくありません。
本人に悪気はないのですが、相手を不快にさせてしまうことがあります。
また、自分の意見が通らないと癇癪をおこしてしまったり、順番が守れなかったりするために、友だちと強調して遊ぶことが難しい場面があります。
こういった問題は、さまざまなコミュニケーション術・生活術(ソーシャルスキル)を身に付ければ、問題は解決していきます。
子ども一人一人、不足しているソーシャルスキルが違うためその子に必要なソーシャルスキルを明確にする必要があります。
・カッとなってしまいやすい子に
怒りを爆発させないための自分なりの「処理方法」を一緒に見つける。(深呼吸、水を飲むなど)
・友達との距離感がわからない子に
気に入った友だちにべったりくっついてしまうこの場合、「少し離れてあげたほうがいいよ」など声掛けを行う
・自分の話を一方的にしてしまう
相手の話が終わる前に、割って入って話始めないように声をかける
・友達の嫌がることを言ってしまう子に、話題にしないほうがよい事柄を具体的にあげて伝える
・人付き合いをあまり好まない子
人との関わりがストレスになる子もいます。一人遊びを楽しんでいる子どもに、友達と遊ぶことを強要しないようにしましょう。
人との関わりが苦手な子どもも、幼稚園や保育園、学校で集団生活を送る中で、人との関わりは学びます。
人との折り合いをつけたり、集団に従ったりといったソーシャルスキルを身に着けようと努力しています。その為、ご家庭では、息抜きをさせてあげるという配慮を心がけると良いでしょう。
【授業中に立ち歩いてしまう】
ADHDのある子の場合、授業中一度も離席してはいけないというルールを与えられると大きなストレスになり、授業を受けることが嫌になってしまう場合があります。
・先生に行き先や戻ってくる時間を告げる約束をする。
・授業の妨げにならない程度で、ルールを設けることも効果的です。例えば、「授業時間のうち3回まで立ってもいい」やプリントを配る係、回収する係の時だけ立ち歩いてよいことにする。
・座席の位置の工夫
話の理解が難しい子や集中力が続かない子には、先生の目の前の座席にしてみる工夫も効果的です。
お互いにすぐに声が掛けられる、近くで話や見本が見られるので頭に入りやすい、などの利点があります。
【行事に参加できない】
発達障害の中には、行事参加を苦手とする子もいます。
平常時とは異なる緊張した雰囲気に耐えられなかったり、大勢の人に囲まれることに不安を感じたりする子もいます。
本番だけでなく、それに向けての練習から参加できないケースもあります。参加するように強制しようとすると、よけいに緊張や不安が増して更にパニックになることもあります。
そうならない為に「部分参加」にしてみたり、気心知れた先生や友達のそばで参加する、得意や自分の好きなものを選ばせて参加するなど自分から進んで参加したいと思える環境作りができるとスムーズに参加できる場合があります。
このように一人一人にあったアプローチの仕方があります。
アイキューオメガコースでは、個別指導の中で苦手な所を補い、得意なことを伸ばす為に個別支援計画をたて授業を行います。
また、通われている幼稚園・保育園・小学校などと連携をとり集団生活に入れるよう、苦手なところを手厚くサポートいたします。