
[2025年最新版]「受験」と「季節」の関係性、「知識」の育て方

私たちが住んでいるこの日本には、美しい四季があります。伝統文化や風物詩に触れる事で、人々に楽しさや感動、安らぎや生きる喜びをもたらし、人生を豊かにします。また、正義感や公平さを重んじる心や、他人を思いやる心などは文化を大切にする環境の中で培われます。そしていつか世界に出た時の強みを知る事に繋がります。
毎年多くの有名私立・国立小学校では、ペーパーテストの一分野として「季節」に関する問題が出題されます。また小学校1年生から始まる「生活科」では、生き物の知識・風物詩・行事などが大きく関わっています。
季節の関係性
「季節」について学ぶ時、まずは基本として四季を認識するところから始めます。そして、身近な生き物や食べ物、草花、行事について体験等をしていきます。例えば、新しい新年を迎えた今、おせち料理にはどんな意味が込められているのかを話したり、お正月遊び(凧あげ・駒回し・羽根つきなど)を体験したり、旬の物を食卓に並べ食す、季節の花を花瓶に飾って鑑賞するといった経験が、後の受験に向けた心の成長や社交性の向上を育みます。
小学校受験の実際の入試では、「イチゴの季節はいつ?」のような、ただ暗記をして答える問題が出るわけではありません。知識をもとに、お話の記憶の中にさりげなく季節が入っている事が多いです。例えば「今日は大晦日。明日から新しい一年が始まります。」この内容に対して、「このお話の季節はいつですか。同じ季節の絵に○をつけましょう。」とあれば、またその同じ季節の絵が出るわけですから、その絵の季節(果物であればミカン、お花であれば椿など)をさらに知識として蓄えておく必要があります。他にも仲間外れを選ぶ、同じ季節の絵同士を線で繋げるというような応用問題で出題されることがほとんどです。
幼稚園受験でも、季節の歌や手遊びを考査の中で取り入れていたり、面接を通してどう季節を体験させているかなど質問されることもあります。
それほど「受験」と「季節」は密接な関係性だという事がわかります。
ご家庭では一年を通して行事の体験をすることお勧めします。今の親世代から核家族化が進み、祖父母との同居が減りました。祖父母と暮らしていた時代では、こうした季節の行事は日常の中でごく当たり前のように行われていました。
ですから敢えて季節感を意識する必要はなかったのです。でも今は違います。時代や流行に流され、都市化が進み身の回りから野原や土が消え、生き物や自然から遠ざかるようになりました。同時に農業の機械化と流通機構の発達に伴って、食材の旬も崩れています。
例えば春の果物イチゴは今や冬が旬ではないかと思うほどです。日本の良き文化が年々希薄になった季節感を小学校や幼稚園は入試でなぜ受験生に求めるのでしょうか。その理由は「季節感は知識問題ではなく情操教育の現れ」と言われています。春は「桜」、夏は「海」と瞬時に答えられる子供を求めているわけではなく、家族で季節の行事や旬の食べ物を通して、子供に豊かな生活を送らせているかどうかを見ているのです。
つまり、季節感の問題を通して子供の社会性や家庭の在り方を見ているわけです。受験だから刷り込んでいくという形ではなく、ごく自然に日常の中で体験させていくことが重要ですので、ぜひ「季節」に関する感覚を磨いて参りましょう。
「好き」「楽しい」を学びに繋げる
次にお話をしたいことは、いくら「季節」などを子供に伝えても、全く興味を示してくれない、覚えてくれないというような事もあると思います。男の子であればお花の関心は薄く、女の子であれば虫が苦手で興味が沸かないといったところでしょうか。小学校受験・幼稚園受験といった目標が明確で、日頃から取組に熱心な親御さんほど、学ばせたい気持ちが先行し、子供に無理矢理勉強させてしまうケースが多くあります。
子供にとって「嫌い」という気持ちを持ったまま仕方なく行った学習は、知識を吸収しづらく、いくら時間を費やしても記憶に残りません。一度嫌いになった勉強を好きにさせる事は、とても困難なことと言えるでしょう。まずはしっかりと子供の「好き」を把握することです。自分が好きな事、楽しいと感じることは、自分からどんどん進んでやりたがり、もっと見たい、もっと知りたいと好奇心旺盛だと思います。子供の学習意欲の源は、知ろうとする意欲と今まで知らなかったことを知って感動する心です。好奇心が満たされて感動する心が「学び」へのエネルギーに繋がるのです。まずは好きな事からで構いません。子供が「好き」「楽しい」という感情を持って取り組めることから始め学びに繋げていきましょう。「学ぶことは楽しいこと」という意識づけをしていく事で、得意なことも苦手なことも自ら進んで学ぶことが出来る子供に成長していきます。
スケジュール管理

子供のやる気を引き出すことが出来たら、次にスケジュール管理を考えます。小学校受験の入試ではさまざまな力が問われるため、学校によっては事前にたくさんの準備は必要な場合もあります。学習時間を確保し、着替えや歯磨きの様に習慣化することをお勧めします。子供の状態と家庭の状況をしっかり把握をして、少しずつ始めて行きましょう。親はペーパーの数をこなす事、課題をたくさん行う事で満足を得ようとしてしまいがちです。無理に多く課せてしまうと、子供の中で「勉強=無理矢理やらされているもの、つらいもの」という意識が宿ってしまいます。口調も強くなることもあると思います。ですが子供にとっては「お母さんに怒られた」という印象だけが残り、内容はあまり伝わっていません。まずは子供が一定時間机の前に座り、ご両親のうちどちらかが継続的に子供との家庭学習を見守られる状況かどうかを確認しましょう。親と子供の状況・状態が整った時が、家庭学習の始まりです。
スタート時に最も大切なのは「できることからやる」ことです。無理にやらせても意味がありません。理想よりもハードルは下げ、例えば、
◎毎日の学習→まずは土日だけ
◎朝から難しい問題をさせる→一人でやりやすい迷路や点つなぎなどで、親にとってもストレスが掛からないものにする
◎厳しくする→優しい問題を扱って、「できたね、やったね」と自己肯定感を伸ばしてあげる
確かにプリントの数、難易度の高い問題課題、結果として相当な量の家庭学習をこなすケースは珍しくないと思います。幼稚園・保育園に通い、塾に通い体操教室に通い他の習い事にも…と、大人以上のハードスケジュールかもしれません。ですが、最初からそのような生活では心も体も壊れてしまいますので、少しずつ、そして習慣になってきたら徐々に増やしていけば良いのです。もちろん家庭学習に正解や見本はありません。それぞれのご家庭にそれぞれのスタイルがあって良いのです。受験に向き合う生活の中で塾に通いペーパーを抱えて日々奮闘する中でも、あまり気を張らずに生活の中にある季節感を子供目線で意識して暮らす事で、必ず知識として身に付きます。「春」には桜が咲いて、虫たちが顔を出す。「夏」にはスイカを食べて、七夕行事に参加する。「秋」には葉が色づいて、焼き芋が美味しい季節になる。「冬」には雪が降り、雪だるまを作る。お正月には初詣に出掛け、お年玉をもらう。このような一連の行事を意識し体験させていけば良いのです。それを家族で体感する事が、子供の喜びでもあり子供の知識を育てるきっかけになるものです。
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